目次へ

HOME

Index in English

 

『世界遺産』エンジェルフォールズとカナイマ国立公園(ベネズエラ)写真館

 

Picture Gallery of Angel Falls (Salto del Angel) and Canaima National Park, Venezuela

 

 979メートルの落差を持つ世界一長い滝が、南米ベネズエラにある。この滝を含むカナイマ国立公園は、1994年UNESCOの世界遺産に指定された。公園内にはテピュイと呼ばれるテーブルマウンテンがあちこちに聳え立ち、まるで恐竜時代にタイムスリップしたような不思議な景観を生み出している。「世界一の滝」エンジェルフォールズは、アウヤンテピュイ(現地語で「悪魔の山」)と呼ばれるテーブルマウンテンから流れ落ちる滝だ。この国立公園を探訪するベースとなるのが、カナイマ。首都カラカスから南東へ700キロほどのジャングルのど真ん中にあり、道路がない「陸の孤島」なため、ここを訪れる人はみなカラカスやシウダーボリバルなどから飛行機でやって来る。カナイマは『町』ではなく、バンガロー形式のリゾートホテルとビーチがあるだけの、いわばジャングルリゾートエリア。カナイマ湖のほとりにあって風光明媚な美しい所なので、各種ツアーで周辺のジャングルを探訪するベースとして申し分ないロケーションだ。

 では早速、『世界遺産』カナイマ国立公園の魅力を写真でご覧ください。

(私は個人旅行でカナイマを訪問し、ホテルには泊まらず先住民の家に泊めてもらったが、詳しい顛末はページ下の「旅のデータ」をどうぞ。)

 

 

カナイマ湖に面したホテルのビーチから見るウカイマ滝 Ucaima Falls seen from Canaima Lagoon

 

カナイマ湖に面したホテルのビーチはウカイマ滝を望む眺望の良さで、人も少なくのんびり出来る。別に泊まっていなくても自由に使うことが出来た。

 

 

 

翌日、この小さなボートでエンジェルフォールズを目指す。

 

やっと遠くに見えてきた。 Angel Falls seen from distance.

 

エンジェルフォールズ上部

 

エンジェルフォールズ下部

 

帰りに立ち寄ったサポ滝(Salto El Sapo)

 

 

サポ滝では水しぶきの下を歩くことが出来る。

 

その翌日、今度は空からエンジェルフォールズへ。カナイマ湖とウカイマ滝を上から眺める。

 

 

 

 

 

 

飛行機から見るエンジェルフォールズの全景。滝の上部は雲の中。

 

飛行機は滝のすぐ近くまで接近する。迫力満点。

 

アウヤンテピュイ(Auyan Tepuy)の眺めがすばらしいカバック(Kavac)の集落に着陸。ここでジャングルツアーと昼食休憩。

 

ジャングルトレッキングの後、滝つぼで泳ぐ。爽快な気分。

 

<撮影:1992年1月>

 

<旅のデータ>

 カナイマを訪問する人は、通常往復の航空券とホテル宿泊をセットにしたツアーでやって来る。しかしバックパッカーの私にリゾートホテルに泊まるお金はなく、野宿でもするつもりで航空券だけ買って自分で行ってみることにした。1992年当時の話で今はどうか知らないが、ツアーではなく個人でカナイマへ行くためには、ベネズエラ政府国立公園管理局’Inparque’(インパルケ)で許可をもらうことが必要だった。何も難しい話ではなく、カラカスのインパルケ事務所に出頭してすぐに交付してもらうことが出来た。この許可証はカナイマ行きの飛行機に乗るときにしっかりチェックされた。

 首都カラカスからカナイマ往復の航空運賃は107ドル(1992年当時のレートで約14000円。シウダーボリバルまでバスで行ってから飛行機に乗ることも考えたが、運賃がほとんど違わなかったのでパス)。カナイマにはメインリゾートホテル以外に宿泊施設はなかったが、すぐそばに先住民の部落があって、交渉して1泊約3.30ドルで泊めてもらうことにした。泊めてもらうとはいっても、掘立小屋に蚊帳とハンモックを吊っただけの寝床だ。食事は1食2.50ドルで作ってもらうことにした。トイレもシャワーもないので、トイレはそばのホテルのものを使い、シャワーの替わりに毎日夕方湖で水浴して身体を洗うことにした。先住民たちはみなそうしていたし、湖の水はきれいだったから抵抗感はなかった。

 メインアトラクションと言えるエンジェルフォールズを見るには、二つの方法がある。ひとつは遊覧飛行で、カナイマから日帰りでエンジェルフォールズとその近くのカバック(Kavac)部落を訪問するものだ。エンジェルフォールズ間近で遊覧飛行した後、カバックに着陸してジャングルの洞窟を探検したり滝つぼで泳いだりする。水着は必携。カナイマからのツアー代金は100ドルだったが、私は泊まっていた家のおじさんの口利きで70ドルに負けてもらった。もうひとつは、船で川を遡り陸路で接近する方法。カナイマから日帰りツアーが出るが、乾季は水量が減るため舟が使えず、このツアーが出るのは通常雨季の6月から11月の間となる。私が行ったのは1月上旬だったが、この時はたまたま船で行けるだけの水量があったため、舟のツアーも出ていた。日帰りだとかなりの強行軍なので、出発は朝の6時。小さな舟に3時間半ほど乗り、そこから山道を更に1時間歩いて、滝を間近に見ることの出来る展望スポットまで行く。帰りにはサポ滝(Salto El Sapo)にも寄る。ツアー代金はやはり100ドルだったが、交渉して80ドルに負けてもらった。どちらのツアーも甲乙つけ難くすばらしいものなので、時間とお金の余裕があればぜひどちらにも参加してほしい。空と陸の両方からエンジェルフォールズを間近に見ることが出来れば、印象も強烈でいい思い出になる。

(全て1992年当時のデータです。値段等は全く変わっている可能性もあります。)

 

目次へ

HOME

Index in English